口腔内スキャナー
2026.03.14
歯科治療で「型取り」と聞くと、あの粘土のような材料をお口いっぱいに入れて数分間じっとしていた経験を思い出す方も多いのではないでしょうか?

苦しい思いをした方や、オエッとなってしまった方も少なくないと思います。
そんな従来の型取りの方法が、今、少しずつ変わり始めています。
それを可能にしているのが「口腔内スキャナー」という最新のデジタル機器です。

口腔内スキャナーは、小型のカメラのような機械をお口の中に入れて、歯や歯ぐきの形を三次元的に撮影・データ化する装置です。光を使って撮影するため、従来のように型採りの材料を口に入れて固まるまで待つ必要がありません。
撮影は数分程度で終わり、パソコンの画面上にご自身の歯の立体画像がすぐに映し出されます。患者さんと一緒に歯の状態を確認できるのも、大きな特徴です。

【口腔内スキャナーのメリット】
まず一番のメリットは「快適さ」です。従来のように型採りの材料が喉の奥に流れる不快感や嘔吐反射がなく、短時間で正確な型採りができます。
また、スキャンデータはコンピューター上で精密に分析できるため、補綴物(かぶせ物や詰め物)の精度が高く、適合が良いと言われています。
さらに、データはデジタルで保存されるため、再作製や他の技工所との共有もスムーズです。これにより、治療期間の短縮にもつながります。
環境面でも、材料の廃棄が少なくなるためエコロジーな面も評価されています。
【口腔内スキャナーのデメリット】
一方で、スキャナーにも注意すべき点があります。
例えば、金属が多く入っているお口や、唾液が多い場合などは光の反射でスキャンが難しいことがあります。また、機器によってはスキャナーが奥に届かず、奥歯の細かい部分まで読み取りにくい場合もあります。
そして、スキャナーを導入している医院はまだ限られており、すべての症例に対応できるわけではありません。しかし、技術の進歩とともに、これらの問題は少しずつ改善されつつあります。
【最新技術で、より安心・正確な治療へ】
口腔内スキャナーは、単に「楽に型が採れる機械」ではなく、治療の精度を高めたり様々な利点があるものです。マウスピース矯正でも、もはや必須な機材となっています。
デジタル技術の進化によって、歯科治療はより快適で、より確実なものへと変化しています。「型採りが苦手…」という方も、可能であればぜひ、スキャナーによる型採りを体験してみてください。
きっと歯科医院での時間が、少しだけ快適に感じられるはずです。