花粉症と口腔アレルギー
2026.04.12

春になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状に悩まされる方が増えてきます。
これはスギやヒノキなどの花粉が原因となる「花粉症」です。日本では多くの方が悩んでいる身近なアレルギーですが、実は花粉症は鼻や目だけでなく、お口の中にも影響を与えることがあります。

その一つが「口腔アレルギー症候群(OAS)」と呼ばれるものです。これは、特定の果物や野菜などを食べた際に、口の中や唇、喉がかゆくなったり、ピリピリとした違和感が出たりするアレルギー反応です。花粉症をお持ちの方に比較的多く見られる症状として知られています。
この症状は、花粉に含まれるタンパク質と、果物や野菜に含まれるタンパク質の構造が似ているために起こります。体の免疫がそれらを同じものと勘違いして反応してしまう「交差反応」が原因です。例えば、シラカバ花粉症の方ではリンゴやモモ、サクランボ、キウイなどを食べた際に症状が出ることがあります。
多くの場合、症状は食べた直後に口の中のかゆみや違和感として現れ、時間が経つと自然に落ち着くことが多いですが、まれに喉の腫れや強いアレルギー症状が出る場合もあります。気になる症状がある場合は無理をせず、医療機関へ相談することが大切です。
また、花粉症の季節は鼻づまりによって口呼吸が増えやすくなります。口呼吸になると、お口の中が乾燥しやすくなり、むし歯や歯周病、口臭のリスクが高くなることがあります。唾液にはお口の中を守る働きがあるため、乾燥はお口の環境にとって大きな負担になるのです。
おすすめしたいケアとして、まずは普段以上に丁寧な歯みがきを心がけることです。花粉症の時期は体調も不安定になりやすいため、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、お口の中を清潔に保つことが大切です。
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さらに、お口の乾燥対策として、こまめな水分補給や唾液腺マッサージなども効果的です。また、ガムを噛むことで唾液の分泌を促すこともできます。ただし、むし歯予防のためにもキシリトール入りのガムを選ぶとよいでしょう。
もし、食べ物を口にした際に「口の中がかゆい」「ピリピリする」といった症状を感じることがあれば、歯科医院でのメンテナンスの際などにぜひご相談ください。患者さんとの会話の中から、お口のトラブルのヒントが見つかることも少なくありません。
花粉症の季節はつらい時期でもありますが、日頃のセルフケアと定期的な歯科メンテナンスによって、お口の健康を守ることができます。気になる症状があれば早めに対処し、春の季節を少しでも快適に過ごしていきましょう。
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