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歯周病と認知症

2025.01.20

歯周病は日本人が歯を失う原因の第1位であり世界で最も感染者の多い病気として『ギネス』にも認定されております。しかし歯周病はお口の中の病気だけに止まらず脳梗塞や糖尿病など全身の疾患の発症リスクを高めることが分かってきていて、近年では認知症との関わりの仕組みも分かってきました。

今回はその関係性をご説明して行きます。

歯周病と糖尿病についてはこちら

歯周病と脳梗塞についてはこちら

 

認知症とは

介護が必要になる原因の第1位と言われており、その中でも「アルツハイマー型認知症」は約65%以上を示しています。日本での65歳以上の認知症の有病率は15%以上とされています。そして加齢と共に有病率が上がり90歳を超えると2人に1人が認知症と診断されています。

「アルツハイマー型認知症」はアミロイドβと言うタンパク質が脳内に蓄積することで脳の神経細胞が死んでしまい、脳の萎縮を引き起こしてしまうと言われております。

 

歯周病が認知症の発症リスクを高める

通常体外へ排出されるアミロイドβですが、何らかの原因で排出されずに脳に蓄積され、その原因の一つが歯周病である事が明らかになっています。

アミロイドβは長い年月をかけて蓄積されますが、歯周病があると脳に取り込む速度が10倍から20倍にも早まることも解ってきています。

歯周病原菌が血流に乗って全身に運ばれ、酵素が増えてアミロイドβが生成・蓄積されます。歯周病によって生じる歯肉の腫れやお口の中の慢性的な炎症がお口の中の局所的な炎症だけでなく認知症に影響を与えているのです。

 

歯周病は認知症を引き起こすだけでなく直接的な症状としてたくさんの歯を失う原因になります。歯を失ってしまうと食べ物を噛むことができなくなるだけでなく認知機能を低下させてしまう可能性があります。噛む動作は脳の活性化と深く関わりがあり、脳の中心部にある「海馬」に伝わり脳の機能を活性化させます。

 

認知機能と歯の本数についての調査では、歯がほとんどなく入れ歯やインプラントを使用していない方は歯が20本以上残っている方に比べ認知症になるリスクが1.9倍にもなるとの報告があり、歯を失うと認知機能が低下するということが明らかになっています。

このことから歯周病に感染したり歯周病で歯を失ってしまう前に予防を心がけることで「アルツハイマー型認知症」になるリスクを下げることができるのです。そして歯周病は初期の状態では痛みを伴わない疾患で気づきにくい病気ですが侮ってはいけません。早期発見・早期治療に繋げるためしっかり定期的な受診をし健康寿命を伸ばしましょう。

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