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歯周病と心筋梗塞

2024.10.02

今回は歯周病に関連する全身疾患として心筋梗塞との関わりについてお話して行きます。
歯周病について

→歯周病についてはこちら

歯周病を放置していると心筋梗塞にかかるリスクが高くなることが注目され、近年重度の歯周病がある人ほど動脈硬化による心臓病が多くなり、動脈硬化の部分から歯周病原菌が発見されたという報告もされています。
日本における死因 1位は悪性腫瘍 2位は心疾患 3位は脳血管疾患です。その心疾患の中でも心筋梗塞は特に重要です。

 

心筋梗塞とは

心臓に血液を送る冠状動脈が動脈硬化を起こし血液が完全に止まってしまい酸素や栄養が届かず心筋が壊死してしまう病気です。
最近重視されているのはこの動脈硬化などの原因となる血栓をアテローム血栓と呼び欧米人に多く日本人には少ないとされていましたが生活習慣や食生活の変化もあり日本でも増加傾向にあります。

 

歯周病が心筋梗塞を起こすメカニズム

口の中の菌が増えると体の菌が体内に侵入するのを阻止しようと免疫反応が起こります。しかし治療をしないで放置していると歯周病原菌は歯肉の毛細血管から血流に乗り全身に回ってしまいます。血流に乗って侵入した菌が心臓血管に住み着き、そこでアテローム性プラークを形成します。アテローム性プラークの細菌は血管壁の炎症を悪化させたり血管壁の細胞を増殖させ、より血管を狭めようと悪さをします。
アテローム性プラークはお粥のような脂肪性沈着物で歯周病の塊を促進させじわじわと血管を狭めてしまうのです。
心臓の冠動脈の血流が滞ると、心臓に酸素や栄養分を行き渡らせられなくなり、心臓がダメージを受けてしまい狭心症や心筋梗塞になってしまいます。このアテローム血栓を作ってしまう危険因子は血管の損傷・喫煙・高コレステロール血症、そして歯周病のような細菌感染です。

血液サラサラドロドロ

歯周病原菌から遊離される内毒素(炎症性サイトカイン)は歯肉から血管に侵入し血管内に炎症を引き起こすため血栓が作られてしまいます。さらに歯周病原菌は血小板を凝集させることから血栓が作られる可能性もあると言われています。

血栓について

このように歯周病が心筋梗塞のリスクを高めるということは近年になって分かってきました。また心筋梗塞以外にも脳梗塞や糖尿病・誤嚥性肺炎などのリスクも高めることも知られています。歯周病は早期の発見・治療ができれば時間をかけず治療することが可能です。しかし自覚症状が出るところは歯周病がかなり進行をしているため治療に時間がかかってしまうのです。

歯周病の進行

→歯周病と糖尿病についてはこちら

 

日頃からお口の中を清潔にしておくことは心筋梗塞の予防だけでなく全身の健康を守るためにも非常に重要となり、定期的な検診で早期の発見・治療をすることは大切です。

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