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根管治療

2024.07.31

歯科医院で「虫歯が神経まで到達してしまっているので歯の神経を抜く治療を行ないます」と言われた経験がある方もいらっしゃると思います。根管治療とは歯科治療において一般的に多く行う治療の1つです。
そんな根管治療についてご説明させていただきたいと思います。 

 

虫歯の治療は進行度合いによって治療方法が異なります。
初期虫歯であれば虫歯の部分を削って詰め物を入れる処置で1〜2回の通院で可能ですが、虫歯が歯髄まで進行した場合( C3以上)はいわゆる根の治療を行ないます。  →虫歯について
根管とは歯の神経や血管など歯髄が通っている根の管をいいます。

根管治療は歯の中の根管内の歯髄を除去します。細菌に感染した場合以外にも外傷によって壊死した場合にも必要になる処置です。
細かい管をきれいにして行く繊細な治療で、歯を保存可能な状態にする重要な治療です。
したがって根管治療の精度により歯の寿命も左右されていきます。

 

治療の流れ

 

レントゲン写真を撮影し診査をおこないます。虫歯の進行状況や痛みなどの症状で診断していきます。
診査ではCTスキャン撮影を行うことで3Dで立体的に歯の中にある根管の本数、形状、病巣など人によって全く異なる複雑な根管を確認してから行なう事ができ、より正確な診断をすることが可能です。

 

Step 1  詰め物や虫歯部分を取り除き神経が見えるところまで削ります。

 

Step 2  根管の中の細菌に感染した神経を”ファイル”と言う細かいヤスリのような器具を使い取り除きます。最後に根管を洗浄・消毒をして仮づめをします。

 

 

根の中がしっかり綺麗になるまでこの処置を数回繰り返します。根の形が複雑な場合や難治性の場合は治療中に歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を用いることで、より精密な治療を行います。
なお炎症の度合いや根の本数などによって治療回数は異なって行きます。

 

Step 3  炎症がなく根管の綺麗な状態が確認できたら根管内部に”ガッタパーチャ”と呼ばれる材料を緊密に詰め、新たな細菌感染を防ぎます

その後、土台(コア)を立てて被せ物を行っていきます。

 

根管治療の目的は内部の細菌感染を取り除き虫歯を再発するリスクを最小限に抑えて歯を残すことです。治療が終了するまで数回通院する必要がありますが各ステップで非常に大切な処置を行ないます。患者様側からすると「何回も同じようなことをしている」、「もう痛くないのにまだ終わらないのか?」、「何をやっているかわからない」と思われるかもしれませんが治療を中断してしまうと炎症が広がり治療が非常に困難になり抜歯になってしまう可能性があります。歯科医師の治療の計画指示に沿って最後までしっかり通院し適切な処置を受けてください。

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