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歯磨き粉の選び方

2024.07.31

歯磨き粉の選び方

歯磨き粉選び、皆さんはどうされていますか?
ドラッグストアなどに行くといろいろな種類がありすぎてどれを選んだらいいのかわからない・・・。そのような声を耳にすることが多いのが歯磨き粉選びです。
特売セールで安価なものからプレミアムな高価なもの、CMなどで見聞きしたもの、パッケージに惹かれるものなど選ぶ基準は皆さん様々だと思います。
今回はお口の中の症状に合わせた歯磨き粉選びをご紹介していきたいと思います。成分表示などを見てお口の中のお悩み別解決に参考にしてください。

 

歯磨き粉の目的

歯磨き粉を使う目的としては「歯垢を落としやすくする」と言うことです。歯磨き粉で歯垢を取ることはできず、歯垢は歯ブラシでこすって取り除きます。その時補助的に使用します。

 

薬用成分

一般的な歯磨き粉には歯垢を取るために必要な研磨剤、泡立ちのための発泡剤、乾燥を防ぐ保湿剤やメントールなどの味付けなどの最低限の基材が入っています。それとは別にそれぞれの歯磨き粉の特色として薬用成分が入っていますここが一人ひとりに合った歯磨き粉選びのポイントになります。

 

虫歯予防成分…フッ素は一般的な市販品の歯磨き粉には大半が配合されていますがこのフッ素にも濃度があるのはご存知ですか?フッ素の濃度ppmFと言う単位で表され数値が高くなるにつれ濃度も高くなっていきます。以前は日本の薬事法で歯磨き粉に配合しても良いフッ素濃度は1000ppmFでしたが現在は1500ppmFまで上げられました。この500ppmFは虫歯予防の効果として15〜20%上昇することになるようです。よって日常的に継続していただきたい物の成分の1つです。

 

歯周病予防成分
⇒トラネキサム酸…歯肉の炎症や出血を防ぐ
β-グリチルレチン酸…歯周炎の予防効果
酢酸トコフェロール…歯肉の細胞を活性化させて歯肉組織を修復し上皮を強化して歯肉内部への歯周病原因子の侵入を防ぎます
イソプロピルメチルフェノール(IPMP)…細胞の層を破壊する高い殺菌作用があるため歯周病が進行してしまっている方にお勧めしたい成分です。

 

殺菌成分
⇒主に歯肉炎や口臭の予防イソプロピルメチルフェノール(IPMP)
塩化セチルピリジニウム(CPC)
ラウロイルサルコシンナトリウム(LSS)等で
特に高い殺菌力を持つのは(IPMP)、(CPC)です。

 

知覚過敏成分
⇒硝酸カリウム(KNO3)…歯の神経の興奮を鎮め痛みの伝達を抑制する働きがあります。
乳酸アルミニウム…痛みの伝達経路となる象牙細管を封鎖する働きがあります。即効性の期待は硝酸カリウム、持続性を持たせるなら乳酸アルミニウムを優先させると良いです。

 

それ以外にも歯質や歯肉などのダメージを予防する研磨剤フリーやエナメル質を強くする作用としてミネラル配合の歯磨き粉、メントールなどの刺激や乾燥を抑えた成分などがあります。

 

日々の診療でどの歯磨き粉が良いですか?などの質問を受けることが多いです。
実際に何を使用しているのか問診してみるとお口の中の問題と使用しているものとが異なっていてもっと合っている物があるのに…と感じることがあります。

 

大切なのは歯ブラシで歯垢を落とす手助けとして歯磨き粉を使うと言うことを忘れずにご自身
のお口の中の問題に合った薬用成分を選び正しく使用する事です。自分のお口の中の状況を
しっかり把握し購入前に歯磨き粉の成分表示を一度確認してみてはいかがでしょうか?

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